最近、身内の高齢者の方の歩き方に異変を感じたことはありませんか。
もし少しでも異変があれば、原因をよく考えた方が良いかもしれません。
なぜなら、歩行の異変はその他の異変にも繋がるからです。
本記事では、高齢の方の歩行障害について解説するのでぜひ参考にしてください。
高齢者が歩行時に前のめりになってしまうなような歩行障害について
高齢者が歩行の際、前のめりになってしまうのにはなんらかの障害が関係しているかもしれません。
実際、歩行障害と呼ばれるものはいくつか存在しています。
歩行は、脳、脊髄、末梢神経、筋肉、関節が一連となって行われる動作です。
そのため、これらの中でどれか1つに異常があれば、歩行に支障をきたします。
一方で、歩行に支障をきたしている場合、その症状の特徴を見極めることで、どの機能に支障をきたしているのかの推測ができます。
以下3つの歩行障害を紹介するので、特徴を見比べてみて下さい。
1.痙性歩行
痙性歩行とは、バランスが取りにくくなりつまずきやすくなってしまう歩行障害です。
具体的には、上位運動ニューロンの障害によって痙性麻痺がおこり、それによって膝関節は伸展、足関節は内反尖足に陥っている状態です。
原因としては、片側性と両側性の2つのパターンで考えられ、片側性の場合は脳卒中、両側性の場合は脊髄損傷の恐れがあります。
2.失調性歩行
失調性歩行とは、歩行の際の接地位置がバラバラになってしまい、症状が悪化するとバランスを崩すあまり、歩行自体が困難になってしまう歩行障害です。
原因としては、小脳の脳血管障害、脊髄小脳変性症などの小脳疾患の場合が多いです。
3.パーキンソン病歩行
パーキンソン病歩行とは、歩幅が狭くなってしまう小刻み歩行、足を床に擦って歩く擦り足歩行、段々と前のめりになってしまい意図せず歩行速度が上がっていってしまう突進歩行が起こる歩行障害です。
その他に歩き始めの第1歩が出ないすくみ足、バランス機能の低下によって方向転換時の転倒リスクといったものもあります。
原因としては、中脳黒質の障害によるパーキンソン病、または薬剤の副作用などによって引き起こされるパーキンソン症候群の可能性があるでしょう。
歩行と認知症の関係
歩行と認知症には関係性があると言われています。
それは、歩行速度の遅れ、歩幅の変化などの歩行障害が認知機能の低下を示唆している恐れがあるからです。
この内容は2012年、カナダで行われた国際アルツハイマー病会議によって報告されました。
歩行障害が起こったら必ずしも認知症に関わりがある、とは言えません。
歩行障害の症状が見られる時は、認知症も視野に入れて対処した方が良いでしょう。
まとめ
高齢者の歩行に異変が訪れた際は、歩行障害の可能性があります。
そしてその障害は、脳、脊髄、末梢神経、筋肉、関節のいずれかの異常をきたしている可能性が高いでしょう。
また、歩行は認知症とも関係性があると報告されており、歩行一つとっても様々な状態の推測の指標となることがわかりました。
当社では「いつでもどこでも自分の好きな時間にリハビリできる」商品を販売しております。
宜しければ是非ご利用ください。